2016年6月28日

6/25 横浜FマリノスvsFC東京

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1st 第17節

横浜Fマリノス 0-1 FC東京
89 平山相太(東京)

前日までに14日で4試合をこなしてきたFC東京。それも全て勝ちに見放されています。守備的に構えるくせに勝てる試合を落としまくるという共通点をもつ関東中心部の2チームが「真の勝負弱さ」を賭け、いざ1stステージ最終節!

大宮戦で不調を露呈した中村俊輔は、怪我の悪化で必然的にメンバー外に。代わりにトップ下に入った兵藤に注目が集まります。俊輔のトップ下像ではなく兵藤のトップ下像を!自分の特徴を存分に出して、その効果をチームに落とし込め!

序盤はカイケやマルティノスがダイアゴナル・ランを繰り返して、まずは裏狙いのボールを蹴り込みます。東京はDFラインが高くて中盤インテンシティを持っているチームなので、積極的に長いボール・裏へのボールを使ってラインを下げさせ、マリノスのプレーエリアを確保しなくてはならないからです。

やはり兵藤に注目していましたが、うまく使えていません。兵藤がワントップのカイケを孤立させないことを意識しすぎていたのか、崩しの場面で兵藤の良さを引き出すために周りの選手が兵藤を前に送ったのか、ポジションが高過ぎます。

今までの試合とは打って変わって、前線の枚数を増やしたい意志が色濃くでていました。そこはマリノスのウィークポイントですからね。ただ東京のプレスがきついので、兵藤に渡る以前にサイドに逃げてしまいます。

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大きなチャンスの場面じゃないのですが、気になったのはこのシーン。

喜田の縦パスから、兵藤・マルティノスのパス交換で一度東京のブロックに入り込み、中町がフリーでボールを持っています。東京のブロックには兵藤が作った穴があります。カイケは少し寄ってきてボールを受ける動作を見せているので、そこを使いたい。そして、この穴の辺りでもう一度兵藤が受ける。そしたら兵藤をチェックするためにまた別の穴が開く。そんな感じでどんどんチャンスを大きくしていってほしい。

俊輔だったらファーサイドに走り込む新井を使うはずです。俊輔のパス精度があるなら、それも効果的ですが、中町はカイケを見るべきです。結果的に中町はカイケに入れるキックフェイントを入れてから、近くにいる学にパス。リターンを大きく新井に蹴る。という選択をしましたが、その頃には兵藤達が作った穴はなくなり、東京のブロックは整えられてしまってました。

この中町の選択は、俊輔戦術のマリノスだったらむしろ褒められるプレーだと思います。実際、スタジアムでも拍手が沸いていた。でもこれじゃ兵藤の意味が無いですね。なんでキックフェイントなのよ、そこでいいじゃん!これはただの一例で、前後半通じてチームとして兵藤を輝かせることはできませんでした。

東京のムリキは強力な選手でした。彼をマリノスのボランチはなかなか捕まえられずに、バイタルで堂々と起点を作られたり。

東京もマリノスも中盤での圧力が強く、なかなかボールが落ち着きにくいパチンコ展開。マリノスは真ん中でポゼッションするのを恐れて、やたらサイド深くに放り込みます。一度はじかれた所を競ってボールを拾いたいですが、偶発的なチャンスしか期待できません。

兵藤には、最終ラインで裏への駆け引きばかりではなくて、もっと落ちてきて欲しかったです。前半の終了間際には少しずつビルドアップに顔を出すようになり、マリノスの時間帯も増えていました。

ただ、基本的に兵藤の要求よりも、周りのパス出しが遅い。中町も守備ではさすがの奪いきる力を見せますが、ビルドアップの時にすぐ後ろを向きすぎています。

前半終了間際には、中町が東京の遅攻を自陣で奪いきると素早くカイケへ。カイケがドリブルで持ち上がり、敵を絶妙に引きつけてから走り込む学に出します。逆サイドにはマルティノスも猛然と走り込む中、フリーの学がPA内からシュートするもポストに当ててしまいました。

あとは学、決めるだけ。ロングカウンタから最高の形で、決定機まで繋げたこのシーンはとても興奮しました。カイケ・学・マルティノスのスピードに乗ったカウンターはもっと磨きをかけて、マリノスの武器にしたすぎます。

そして、中町のボール奪取はカウンターの起点としてもめちゃ重要です。

さて後半、開始早々にいきなり大チャンス。東京のロングボールをファビオが跳ね返したところ、マルティノスから裏に走り込むカイケへ一気にスルーパス!GKと一対一になるも、股抜きを狙ったシュートはうまく抜けずにストップされてしまいました。

後半は間延びしてしまったマリノスに対して、バイタルでクサビをうちこまれ、そこから東京にポゼッションで優勢にたたれる時間帯も出てきます。東京の右SHの河野広貴はいつも嫌なところに位置取りしつつ、機動力と技術があっていい選手です。河野がPA内に入り込んで、クロスをムリキの頭に合わせられた場面は危なかった。

ただ、押し込まれたマリノスはむしろ素晴らしいロングカウンターから度々東京のゴールに迫りました。もはや、カウンターサッカー主体にすればいいんじゃね?って思うくらい、鋭くて迫力があった笑

でも兵藤はというと、攻められている時はブロックに吸収され、攻撃では飛ばされる、というように再び存在感を失ってしまいます。

右サイドで兵藤と喜田も参加してパス交換から局面打開。一度は奪われるもののショートカウンタから決定機。学がスライディングで奪うと、兵藤へ。兵藤がうまく前向き、ゴールへのコースが空いている状態で力強いシュート!GKが弾いたボールをカイケがもう一度打つもサイドネット!ドフリーだし、GKも体勢を崩していました。カイケさん、せめて枠内に頼みます!

カイケに替えて敬真、マルティノスに替えて遠藤。カイケはコンディション良かったです、尚更得点できなかったのが残念です。

交代で入った敬真と遠藤は積極的なプレーでした。敬真はロングボールに体を張って競り、遠藤も前へ前へと意識が向いています。

中町のインターセプトから遠藤にショートカウンタのチャンス。カットインからPA内でフリーでシュート!ただ左足のシュートは弱く、DFのブロックに合います。遠藤は得点の匂いがしませんね…1点決めたら化ける可能性ありますけど。本当に成長してると思うので。

今日の新井一耀もビクビクしてた川崎戦よりずっと良かったですよ。落ち着いた守備と、相手の寄せを逆手に取ったセンスある縦パスも見れました。下平にはまだまだ及ばないですけど。

終盤には兵藤がようやく本来の実力を見せます。前線の人数増員・リソース補完に拘らず、ビルドの早めの段階でサイドに顔を出します。ボールに関わりながらチームの重心と共に兵藤もポジションを上げていく。マリノスの潤滑油。兵藤の働きでいい流れが作れていました。

ロスタイムに入る直前、CKからファビオの競りが甘く、平山相太に決勝ゴールを決められました。押し込んでいる時間帯に決められるやつ、多すぎる…ファビオは間延びして苦しい時にバイタル飛び出してピンチの芽を摘むとか、いいプレー多かったのになー

エリク監督は焦って、兵藤に替えて翔さんを入れます。兵藤を中心にした攻撃が見え始めていたのに。

この試合、兵藤戦術も大した成功を見ることなく、皮肉にも兵藤を飛ばしたカウンターの鋭さばかりが目についてしまいました。俊輔戦術のすごいところは、良くも悪くも周りは全然リスクを冒さなくていいところです。それに慣れて、サイドからしか仕掛けられなくなってしまっています。

2ndステージはもっとのびのびと、奪われてもいいからグッと人数かける!って感じのサッカーが観たいと、改めて思う最終節でした。