2016年9月20日

9/17 横浜Fマリノスvsアルビレックス新潟

2nd
12節 横浜Fマリノス 3-1 アルビレックス新潟
7 兵藤慎剛(横浜)
48 中町公祐(横浜)
67 ラファエル・シルバ(新潟)
70 前田直輝(横浜)

喜田・ファビオ・カイケ・下平を欠き、俊輔・学はベンチスタートの相変わらず厳しい状況、ここで負ければ2nd優勝はほぼ無理だろう新潟戦。代わりにスタメンに入っている金井から兵藤で1点、栗原の絶妙アシストで1点、天純から前田で1点の3得点!過密日程も乗り越えて、チームの総合力・ベンチ含めたメンタリティの充実度・決めどころを逃さない勝負強さなども向上してきて、エリク監督初タイトルへの期待も高まってきました!

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前節と同様、マリノスの布陣は4-1-4-1で、学の代わりにマルティノスが左サイドを務める。

このシステムの特徴(目標?)は、兵藤と中町が相手ボランチから供給されるパスのフィルターになって早い段階でサイドに逃げさせられるところ。新潟は、5バックでマリノスのサイドアタッカーにスペースを与えないようにケアしつつ、右サイド(マリノス左サイド)からフィルターを避ける遅攻を実践してきた。

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5バックだけど、ビルドアップは主に3人から。レオシルバが落ちつつ、本来SBの松原健はスルスルと上がってきて何度か自慢の高精度クロスを上げている。

野津田岳人はサイドに開いて、高めのポジションを取る小泉慶に隠れる。そして本来は野津田への縦パスを封じる役割の中町が浮いてしまう。

小泉にボールが渡り、野津田も動き直すことで、フラフラしているマルティノスをかいくぐり、ボランチの小林裕紀やトップの成岡翔も寄せてきて手薄なバイタルエリアに一気に入り込んでくる作戦だった。

また野津田が小泉と入れ替わるように下がってくると、マルティノスが小泉に自陣まで引っ張られ、野津田は自由にボールを持ちことになる。

一方、左サイドは単独での突破力のあるコルテースを張らせてスペースを与える。野津田のとこが詰まったらサイドチェンジ、あとはラファエル・シルバと頑張れって感じ。

なんでこんなに攻撃に人数割けるかといと、レオシルバが危機管理しているからだと思う。的確な読みと出足でカウンター起点を潰せるし、マイボールはなかなか失わない。俊輔以上のキープ力を持つのはJリーグではレオシルバくらいしか思いつかない。

マリノスの方は、前半はかなり重心低く相手陣内ではボールが繋がらない。ビルドアップは、CB二人とパクジョンスでボール回しながら、両SHが絞ったり開いたりで中町とSBと三角形を作り、じりじり押し上げて高い位置の兵藤と翔さんを走らせる。

中町はパスの出し手として効果的に攻撃のスイッチ役になった。

また、兵藤と翔さんそして(ボールと逆のサイドの)SHの3人で新潟5バックの裏への動き出しを果敢に行ってた。スカパーの映像ではイマイチ映っていなかったので家で観た時はこんなもんだったっけなぁって思ったけど、スタジアム観戦では激しい駆け引きがあった気がする。

だから、どうせ自陣でこねくり回すくらいなら簡単にロングボールを出して欲しい。パクジョンスや中澤、栗原あたりが精度の高いロングボール放り込めたら最高なんだけど。

パクジョンスや栗原には一試合に1~2度の凡ミス→ピンチがあるけど、中澤のカバーで失点には結びついていない。ラファエル・シルバのようなスピードのある選手との一対一でも、うまくドリブルコースを誘導してここぞというタイミングで足を出せる中澤はとても頼りになる。

前半の先制点は、唯一と言っていいほどマリノスの遅攻が成功した場面だ。兵藤を中継させて両SBを上げ、最終ラインで受けるマルティノスを使い、金井のクロスを兵藤がDFの前でトラップ。落ち着いてシュート!

今乗ってる兵藤が、ワンチャンスをモノにしてくれた。しっかり人数をかけて、このシステムの良さが出た先制点だった。

前半は1-0で締める。

後半開始直後から、いい原動力を持って入ったマリノスがボールを握ると、マリノスが優勢に。マリノスのハッピーなターンに。

そしてハッピーな追加点が生まれる。仙台戦もだけどこのメリハリは強い。

マルティノスで相手を引き付けてから金井のクロス。先制点と同じような形で何度かチャンスを作る。

セカンドボールをうまく回収した栗原が中町に絶妙なパス。中町が逆サイドのネットに流し込んで今シーズン5ゴール目!

その後は早くもオープンな展開に。マリノスはラインを上げきれず、新潟はプレス強度が下がった。

野津田作戦を捨てて、オープンな展開でゴリゴリ進める山崎亮平を投入する新潟。マリノスからしたらターゲッットがわかりやすくなった。

そしてカウンターの応酬になり、ここで失点しなかったのはラッキーだった。新潟の方が幾つも決定機を作った。

兵藤に代えて天純。兵藤は足を少し気にしていた。天純を走らせて、スペースがある中でもレオシルバに自由にプレーさせたくない。

しかしマリノスは天純と中町がボランチの位置に吸収されてしまい、ずるずる下がるだけの守備になっていた。コルテースのクロスが祐三に当たってコースが変わると、CBの処理が難しくなってラファエル・シルバに押し込まれてしまう。

この時間になって、前田の良さも出てくる。積極的に仕掛けると、クロスまで。きつい体勢でも左足でクロス上げるのね笑

中町のボール奪取からカウンター。マルティノス→天純→前田と繋いで、カットインからシュート!得意のパターンで待望の初ゴール!ついに決めたとサポーターも大盛り上がり。

後半はインテンシティが落ちた試合で中町が王様の振る舞い。相手の単独プレスをものともせず、時間を使いながらボールをはたいた。余裕があるからアイデアや技術を見せつけた。

次々と攻撃のカードを切ってくる新潟に対して、エリク監督はワントップに翔さんと代えて学を投入。

前掛かりになる新潟に対してカウンターが効いていたので、さらにスピードアップさせる鬼のドリブラー狂と化したエリク・モンバエルツ。

最終ラインは集中を切らさずに、前田の得点以降はPAを固めて危ないシーンを作らせなかった。

そのまま乗り切って3-1で完勝!川崎が負けたので、次節勝てば優勝争いに絡める。

仙台戦もそうだけど、この布陣の戦術的な成熟度は低く、特に守備面では相手の拙攻に助けられています。パクジョンス一人では到底バイタルエリアを締め切れていないし、それはエリク監督が最も嫌がることだったはず。

建前は守備的なフォーメーションも、フィルターがあまり機能してない時点で守備的ではないです。

だからむしろ、ファーストステージはあんなに頑固だったエリク監督がここまで柔軟に戦術を変えてくるのには驚きです。怪我人続出と過密日程でエリク監督のどこかが吹っ切れたのか?

もともと守備的マインドの強いチームなので、さらに徹底して守備の決まりを増やすよりはリスク承知で攻めきらないと点入らないでしょ。そんな文句を私は1stステージの時は言っていましたが、今はエリク監督の強気な姿勢に逆に圧倒されています。見てる方がヒヤヒヤなんですが。

守備面で不安定感や危ないシーンは増したものの、それで最終ラインとGKの本来の潜在能力が引き出されているのか、失点は増えていません。

さすがに今週末の川崎戦をはじめ、ルヴァン準決勝の大阪2連戦、リーグでの大阪・浦和戦と、強豪との試合ではさすがに守備に不安があるような気がすごくするのですが、どうするのでしょう?

ただ、攻撃面でのメリットを潰したくはないです。せっかく兵藤と中町を前の方のポジションに使って、仕留めるべきところで仕留められるようになってきているからです。どちらにせよ、川崎戦の采配には要注目です。