2016年12月27日

新戦力チェック-扇原貴宏(名古屋グランパス)

今朝、名古屋グランパスの扇原貴宏の獲得が決定的になったというニュースがあった。

ボランチコンビは天純と喜田で揺るがなそうだし、不足しているCBでの起用がありそう。マリノスのCBは、「攻撃のはじまり」として機能しにくいので、扇原のパス能力に救いを求めたのかも。

扇原は夏にセレッソ大阪から名古屋グランパスに移籍したけど、今年Jリーグの試合で観た印象が全く無い。

ほんとにセンターバックできるの?マリノスのCBって守備力の塊がなるとこだよ?

ほんとにビルドアップできんの?できなかったら来る意味だよ?

調べてみたら、名古屋では2ndステージの第2節(スタメンフル出場)と第3節(スタメン前半のみ)しか出場していない。でもどんな選手か知りたいので、唯一のフル出場、(7/9)第2節名古屋グランパスvs川崎フロンターレ戦を観てみた。

この時名古屋は降格圏迫る年間15位で、1stの11節から9試合未勝利、一方、川崎は1st優勝を鹿島に譲ったものの年間1位で、1stの10節から10試合負けなし。

対照的な2チームの対戦は3-0で川崎が完勝。普通かーい。

img_7743

全体的な内容はともかく、扇原貴弘に注目します。

序盤から川崎がボールを握り、名古屋はもう負けたくないので慎重にブロックを作って対応。自信満々の川崎は、中盤のパスワークで名古屋の守備陣を密集させると、今度はサイドに開いてSB車屋とエウシーニョの個人の突破力を生かした。

扇原は思ったよりも守備の意識が高いと思った。でも、この時期の名古屋の状況と、すぐそばにいるSB安田理大がスコスコ裏を取られるのを考えれば仕方のないことかもしれない。

あと、おれはこの1試合しか観てないので、今回の記事はだいぶ印象だけで書いてしまっています…

ただ、扇原のビルド関与能力の高さは明瞭だった。最終ラインからの組み立てに責任感を持って関わりたがる。味方に指示を出しながら、必ずたくさん触りたがる。

SBをうまく走らせるワンタッチパスを出したかと思えば、左足から超高精度のサイドチェンジ。

後ろでパスを回しながらも、SHの野田と小川の走り出しを見れる余裕があって、小さい足の振りから大きな展開を生み出す。

チームとしては、シモビッチへのロングボールに逃げちゃったりして、なんか方向性がよくわからん感じはあったものの、攻撃のタクトを振っていたのはこの日が名古屋デビュー戦の扇原だった。

マリノスに足りないものを持っているという意味では抜群の補強だと直感した。

でも、問題点も明らかだった。守備では、いるべきところにはいるんだけど、強度に欠ける。詰めるタイミングが遅いし、球際にも強くないので潰しきれない。

36分、エウシーニョのスルーパスで左サイドからぶち抜かれると、そこから右に揺さぶられて最後は右の憲剛のクロスから小林悠のヘッドで先制される。

後半を見ても、扇原のパスセンスは名古屋の選手の中で目立っていた。走りだすSHへの高精度なロングパスだけじゃなく、前が空いていたらシンプルに思い切りのよい縦パスを付けられる。

逆に守備はあっさりしすぎていて、相手のクロスに対して間合いを詰めきれない。特に、喜田みたいな粘着質なマークは全くできないので、まぁ前向きに捉えればエリク監督の腕の見せ所だと思う。ここは監督の努力で、もう少し守備のできる選手にしてくれないと、とてもCBで使える代物ではない気がする…

名古屋は真ん中を閉めるのを徹底しているけど、サイドに振られてクロスを入れられると対応が遅れる。CBの2人だけで川崎の続々と入ってくる攻撃陣は見きれない。

53分に大久保嘉人の中継から車屋にわたり、グラウンダーの高速クロスに再び大久保が合わせて2-0。

チームが間延びして、バイタルもゆるゆる。扇原の守備の軽さも際立ってくる。

あと、扇原、あんまりヘディングで敵と競る場面がなかったような。攻め守りに関わらずセットプレーの時も、密集から少し離れた場所で待機しているのも気になる。

もしかして、ヘディング苦手?笑。ま、まさかね。CBも出来るもんね…出来るって書いてあったもん、この前どっかの記事に。

77分に扇原もイスンヒもワンツーで剥がされると、左サイド小林悠→ネットとバイタル侵入。右に流されるとフリーの憲剛にミドルシュート決められ、絶望の0-3。

もはや焦らない川崎は名古屋の前4人をパスワークでかいくぐってから攻めてくるので、もう扇原に出来ることも少ない。

ボロボロにされた挙句にストレスが溜まったイ・スンヒは、憲剛に対して危険なプレー。憲剛の足首に、足の裏を突き立ててスライディングして、文句無しの一発退場。もうね…ひどい

かわいそうなくらいに川崎に支配され(この試合のボール支配率は川崎64%名古屋36%)、一点返す気配さえ感じられない中、ロスタイムは鬼の5分!

戦意喪失してもおかしくないけど、扇原は周りを鼓舞しながら前線にまで顔を出していく。チームで一番走った後なのに、最後にもう一踏ん張りの気持ちを見せるプレーにはとても好印象を受けた。

1試合だけで判断するのも乱暴だけど、ちょっとだけ扇原貴宏について予習しました。

にほんブログ村 サッカーブログ 横浜F・マリノスへ