2016年4月17日

4/16 横浜Fマリノスvsジュビロ磐田

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1st 第7節 横浜Fマリノス 5-1 ジュビロ磐田

3 ファビオ(マリノス)
11 中澤佑二(マリノス)
22 アダイウトン(磐田)
38 カイケ(マリノス)
41 齋藤学(マリノス)
77 喜田拓也(マリノス)

まさかこんな試合になるとは。マリノスらしくない大量得点は、試合開始直後からのマリノスの圧力が磐田を抑え付けるところから始まります。

とても良い入りをしました。下手な奪われ方をして相手に勢いを与えないように、ボールを大切にしすぎることなく、だからといって蹴りだしたボールにはきちんとした狙いが含まれていました。

祐三の、カイケの裏への走り込みを利用する意図が見えたのはその一つです。ビルドアップから一瞬祐三の前が空いた時、カイケの走りだしと共に斜めにスルーパスが入ります。繋がりませんでしたが、カイケと祐三の共通理解が確認されました。この後も、同じ狙いはありましたが、磐田DFにバレバレで結局うまくはいきませんでした。

先制点は、磐田の裏を突くショートコーナーから。もう一度俊輔に渡して、DFがボールウォッチャーになるなかカイケへのドンピシャパス!カイケ!ヘッドはド真ん中GKに当てるwwファビオ!詰めた!でした

先制したマリノス、俊輔が最終ラインにまで下がって組み立てに参加する場面が増えますが、磐田が前掛かりになる中、中町が高い位置をとりすぎていて自陣でサポートすることができません。

カイケが起点となり、学のドリブル突破からチャンスになる場面がありましたが、カイケの走っていく方向が、まるで学と被ってしまっています。カイケは他にもチームの攻撃スイッチが入った瞬間に戻ってボールを受ける動きを見せたり、戦術理解と連携の不足を感じさせるパフォーマンスになりがちでした。

一方、序盤からポジティブトランジションで本当にいい動きを見せていたのがマルティノス。ドリブルなうの学を追い越して前線でもらいにいく動き・そのスピード感、今までのマリノスには居なかった選手です。前半のマリノスの攻撃圧力は学とマルティノスのスプリントから生まれています。

そのマルティノスが倒されFKを得ると、俊輔から最後は中澤が押し込み追加点!

中澤がゴールを決めて喜ぶ姿を久しぶりに見れて嬉しかったです。

セットプレーから幸先良く2点取ったマリノスは、丁寧なビルドを構築しようとし始めます。点を取ったらまずは落ち着かせる、すぐに取り返されるのは避けたい、これが俊輔含めたマリノスベテラン陣の意志です。

ジュビロはマリノスの高いラインに苦しみました。狭い局面で勝負しようとして、全く打開策を見出せていませんでした。アダイウトンのゴリゴリのみです。

しかし、盤石とみえたこの展開にも、マリノス自爆の足音はありました。

まず、左サイド押し込まれた位置からのクロスを上げられ、祐三がマークを外すとアダイウトンに巧く合わせられました。飯倉は普段なら止められたボールでした。2-1。

DFラインでボールを回すのはいいものの、中町・喜田の両ボランチがそれぞれ自陣で不用意な奪われ方をして決定機を作られています。中町がアダイウトンの単騎プレスに奪われ、飯倉と一対一になった場面では、飯倉のスーパーセーブで助かりました。

ここで追いつかれていたら、精神的にも厳しいゲームになったはずです。

この日のビルドはなかなかに酷かったです。多少つらくても、なんとなくマニュアル通りにSBに預けてしまう。でもそこは磐田の狩場でして、さらに状況の悪くなったSBは一気に囲まれ、雑なパス。奪われてショートカウンターを何発も浴びました。

カイケは、残念なプレーが続きます。磐田の右SBから奪って、すばやく俊輔からフリーのカイケにぴったり付ける浮き球。それをカイケはなぜか相手DFの方に向かって、ゴールから遠ざかるように胸トラップ決めてしまいました。あれは観客がっかりしたシーンではなかったでしょうか。

カイケは、守備の貢献もとても少なかった。前線からのコース限定は全く機能しません。俊輔は、カイケをサポートするように前線での仕事を増やしていきますが、二人合わせても効果的な守備は期待できませんでした。

面白いのは、俊輔が前掛かりになったことで、マリノスは再びロングボールに頼るようになります。それが結果的に磐田の脆弱なラインコントロールの弱みを突く形となり、マリノスの得点が生まれます。

学が前向いてボールを受けた時、それはマリノスにとっては一番得点の香りがする場面です。バイタルをボロボロに崩した学から、学ぶさえ追い越すマルティノスへスルーパス。プレゼント横パスから最後はカイケが流し込んで3点目〜

前半マリノスのいい所が凝縮されたようなゴールでした。

それから間もなく今度は俊輔が魅せます。自陣キープで相手の注意を引かせた上で、得意の足技と体重移動からマークを剥がし、絶妙なタイミングで裏に走り込む学にスルーパス。学はドリブルから勢いを殺さないシュートフェイント、そして完璧なループ。4点目

なんだ、裏狙えばどんどん点はいるぞ、これが前半の感想です。選手達もそう思ったでしょう。

後半になって、マリノスはゲームをコントロールする方向性を強めます。状況によってはラインを下げて、自陣で構える。奪ってチャンスだと思ったら一気にカウンターです。

中町・喜田のボランチコンビは連携して中央バイタルをしっかり締めています。厳しいチェックでチャンスらしいチャンスは作らせませんでした。

怪我明けの学はお役御免。本当に怪我明け?まさに大活躍でした。兵藤が同じ位置に入ります。

自陣でのポジティブトランジションから、俊輔が前向いてプレーできる場面が増えてきました。俊輔は、磐田が前掛かりになっていて、今裏に走り込んでくれる駒がいれば、チャンスに直結するボールを供給する準備ができていました。

しかしカイケ選手。この要求に応えられません。前半から、よく走っていたので疲れも見られます。でも、だいたいどこにでも出せるパサーがカウンターの準備万端なのだから、マークが付いていようが、数的不利だろうが、低い可能性下でのチャレンジに思えようが、ランニングを厭わないで欲しかったです。

カイケと俊輔のタイミングはどうも合いませんね。。。俊輔はいらだちを見せます。

カイケは敬真と交代させられます。ゴール以外、寂しい内容でした。

ここで喜田がやります。ついに初ゴール!相手GKの苦し紛れのフィードを前に飛び出しながらトラップ、少し大きくなったところで、そのまま思い切ってロングシュートを選択、無回転シュートは、GKの手をかすめてゴール!カミンスキー、今日はミスがかさんでしまい、ちょっとかわいそうです。

前半から走りまくった爆進モンスター、マルティノスは、遠藤との交代を告げられると、疲れて寝転んでしまいました。本当に、わがまま放題のやつですww今日はすばらしい働きだったので、なんでも許しちゃう

替わった遠藤は、無謀なアタックを仕掛け続けます。取られていますが、確実にカウンターのパス選択肢になってくれています。そしていい所にいるのです。

あとは実効性。フリーで前向きドリブル、走り込む敬真へのスルーパス。しかし少し短く敬真の足元に入ってしまい、大チャンスを不意にしました。たしかにそのプレー選択でいいのです。後は、まるでドリブルしそうなそぶりからパスを出すとか、キーパーに取られそうだけどリスクを承知の上でもう少しだけ前にパスを出す、そのリアリズムです。

終わってみれば5-1。後半は試合をコントロールする余裕も見せての完勝です。

磐田の守備がザルだった理由は、意味の無いラインの押し上げでした。サイドでは囲んで取れます、でも真ん中でパサーを潰しきれない、人数をかけても、強度が無かった。俊輔は、軽いタッチでかわし、簡単に捌き磐田の数的不利を作りました。

裏のケアが全く出来ていませんでしたが、ラインを上げるなら、本当はパサーの時点でチェックしなくてはいけません。今日の俊輔は、捕まる気がしなかった。それに尽きます。守備的な位置取りだろうが、結局は俊輔がこの試合の支配者でした。

守備ではブロックに参加・穴を埋める、攻撃では中盤底の位置からゲームメイク、という新たな俊輔像(トップ下像)が出来つつあり、学とマルティノスの走力・打開力によって戦術として現実的な効果を示すことが出来ました。もっと前でやれればよかった、俊輔はそう言うかもしれません。でも、ポジティブに。この成功体験の中に次世代マリノスの姿も垣間見えています。