2016年4月26日

4/24 横浜Fマリノスvsサンフレッチェ広島

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1stステージ第8節

横浜Fマリノス 1-2 サンフレッチェ広島
15 ピーター・ウタカ(広島)
70 中村俊輔(マリノス)
72 ピーター・ウタカ(広島)

4位につけるマリノスは、5位の広島をホームに迎える。ここで上位に食い込みたいところだが、イライラが募る内容で敗れ、磐田戦の勢いを完全に殺した。

前半。カイケが頻繁にバイタルに顔を出して、クサビを受けました。しかも、いいタイミングで縦パスが入ります。ただ、その先がない。無難な落としに終始します。

理由の1つ。カイケ自身が、マークしてくるディフェンスに対して、チャレンジしない。前向けそうにない。

2つめ。「カイケに預けたその先」を味方が期待したり、イメージしたりできないから、動き出しがない。だから、せっかくクサビが入っても攻撃のスイッチにはならない。

これらの問題を考える時、「カイケが悪い。理由1のせいで理由2が引き起こされるんだ。」となるのはある程度仕方がないです。

ただ、これについても考えなくてはならない。「選手も、サポーターも、カイケに翔さんの進化版を押し付けていないか?」

カイケの裏への動き出しに対して、もっと簡単に蹴ってあげたりはしなくていいのか?イーブンボールをカイケに託すことは無理なのか?

翔さんはダテに何年もマリノスのワントップを任されている訳ではありません。マリノスに合っているのです。

でも、せっかく新しいオプションとしてカイケがいるなら、カイケの良さを出してあげよう・探ってあげようとするのが大事です。エリク監督は、翔さんと異なるタイプのFWを連れてきたのです。

なかなか外人FWが成功しないマリノス、もう一度そこらへんから見直してみて欲しい。

えーっと、ちなみにこの後もカイケは全然活躍しませんでしたww試合の内容に戻ります。

広島のフォーメーションは3-6-1ですが、基本的にビルドアップの際は、ボランチの一角の森崎和幸が左CBに入るように落ちてきて4バックを作ります。もう一人のボランチ(この試合は宮原和也でしたが普段は青山敏弘かな)は残って4-1-4-1です。

守備時はしっかりリトリートして、両サイドが最終ラインに吸収されて、5-4-1。怒濤の5-4ブロック形成!序盤マリノスはポゼッションするものの、このブロック内になかなか入り込めなかった。

広島の大きな武器はワントップのウタカのキープ力です。4-1-4-1って言ったけど、ウタカが下りてきて起点になることも多いので、4-1-1-4のシーケンスもよく見られました。

最初のチャンスは広島で、ロングカウンタから縦パスをウタカが華麗なフリック。広島のシャドー、茶島雄介に走り込まれ、中澤が走り負けてシュートまで持ってかれるっていう場面でした。

でも基本的に、マリノスはウタカを中澤・ファビオでしっかり挟み、ウタカが下がっていったら喜田に受け渡し、というようにちゃんとケアできていました。
だからこそ失点が痛い。カウンタからのなんでもないルーズボール、飯倉がいとも簡単な処理ミス。ウタカに詰められて先制されます。ひえーきつい!

さて、気を取り直して攻撃です。遅攻時、マリノスは5-4ブロックに完全にスペースを消されています。ここで、マリノスにやって欲しかったのは、意図的に密集を作り出すことです。近い距離感で連携してパスを細かく繋ぐことで局所的数的優位→ブロック破壊。

去年、アデミウソンと学とかでやってたやつです。しかしながら、アデミウソンはマルティノスになりました。

それは象徴的です。マリノスも変わってきています。去年の攻撃もいいけど、今のマリノスも磨きたい。

よし、じゃあマルティノスはどうじゃい!?っていいますと、この日はピッチでコロコロ転げ回ってるだけでした。

再三の接触プレーで痛がり、プレーを止めました。「スペースが無いよー」って言って勝負もしない。「俊さん、スペースちょーだい」って言って自分で効果的な走り出しもない。集中力がなくパスミスも散見。イライラして危険タックル。

だめだこりゃ〜マルちゃん!

あ、でも密集攻め、一個いいのありました。左サイド密集から俊輔のサイドチェンジ。小林祐三は柏好文をドリブルで抜くと良クロス!思いっきり突っ込んだ中町のヘッドは、毎度クロスバーの上!中町さんのシュートは力加減がおかしいのです。気持ち良さそうに打ち過ぎ。

前半はシュートがマリノス1、広島2という。徹底的な塩試合を観させられるのですが、私がイライラした理由はそれだけではありません。

マリノスは完全に広島の術中にはまっていました。

広島のすごい所は、最終ライン(ビルド時の森崎も含めて)です。みんな足元がうまくて、エル・ロンド風に前線プレスをかいくぐる術をもっています。
これが最高にいやらしいです。プレスにいかないと、前に進んでこないのです。かたくなに相手を待つ。ゆったりと最終ラインで繋いで、プレスを誘う。特に千葉和彦!こいつは確信犯です。パス回しの時のフォームが、相手をイライラさせるのを楽しんでいます!

いきますよね。俊輔いきます。カイケもいきます。学もいきます。でも、彼らことごとくパス交換でかわすのです。4バックになりますが、両サイドを張り出すのではなく、前線プレスいなして、中盤で数的優位。そして、前向いた千葉和彦・塩谷司・森崎のあたりがそのまま前に出てきては、とりまウタカに縦パス付けるか、もしくは両サイドにいるミキッチ・柏好文のJ屈指のスピードドリブラーによるデュエルに持ち込みます。厄介です。

しかも広島は先制してますからね。尚更急ぎません。千葉「ゆっくり回すよー。あれ?俊さんプレス来ないの?ま、別にいいけど、俺ら勝ってるし。来ないならずっと持ってるわ」(←妄想です)

くやしい!

そもそも今日のマリノスは、ボールを大事にし過ぎでしたが、広島に一度奪われるとだらだら回されるので、その傾向は加速しました。これは裏目に出ました。強引な突破も思い切りの良いロングボールも皆無。これは広島にとって守りやすい状態。

まさに悪循環です。

広島のビルドは狙い所が分かりやすいですし、マリノスは中町を中心に広島ビルドを潰しては、ショートカウンタに持ち込みました。でも最終的にはやはり、カイケのクオリティー・ガツガツ感が足りない上に、カイケの使い方がはっきりしないので攻撃の選択肢がせばまってしまっていました。

さらに残念なことに、前半途中から前線へのプレスに消極的になりました。たしかに最終ラインでかわされるし、かわされれば中盤に空けたスペースが心配です。序盤に作られた茶島のチャンスとか、カウンターで攻め込まれた失点のシーンとかがマリノス選手たちの脳裏で効いていました。

ピッチレベルで選手たちの精神状態に依る所が大きいと思います、「広島はプレスかわされてからの攻めが一気に来て恐いぞ」っていうのが先行しちゃうと、プレッシングのハードルはどんどん高くなってしまう。

ただ前半を上から見てる感じでは、断然行くべき。メリットとデメリットを天秤にかけたら、ショートカウンタを何度も作れていたマリノスは、積極的にプレスを行うべきでした。

こういうのは監督が、第三者の目から判断して、選手に意識共有させなくてはなりません。

後半から、マリノスは選手交代。そうです、マルちゃんはもう終わり!遠藤が入ります。とりあえず、積極性と、推進力が欲しい。

後半も、個々がプレーエリアを確保しようとするので距離感が悪い。ただ、プレスが見違えるほどアグレッシブになり、ショートカウンタからチャンスを作ります。監督から喝はいりました!やっときたマリノスの時間帯!

喜田から遠藤にロングパス。遠藤には一人マークについていましたが、ここは勝負です。遠藤は縦への突破を選び、アングルのきつい所からなんとかシュートを打ちましたが、あまり惜しくない。

シュートまでのビジョンをもって、カットインしてゴールに向かっていくプレーを見たいです。

俊輔から学に完璧なクロス。学はトラップして一対一シュートもGKの正面。

この辺自分たちの時間帯で同点に追いつけちゃうのが強いチームなんだろうなーとぼんやり考えていたら、急にピンチ!前半抑えられていた広島の爆進ミキッチが牙をむいてきます。サイド深くえぐられてウタカにグラウンダーマイナスのパス。ウタカがダイレクトで打つも、中澤が横っ飛び一線!GK飯倉じゃないですよ!CBの横っ飛び一線です。ヘッドでクリアします。すげぇw

学と遠藤の仕掛け、裏への動き出しも増えて活性化されています。そしてマリノスと広島、お互いに鋭いカウンタを刺し合う刺激的な展開に!これはどちらのファンにしても見てて面白かったと思います。前半の塩試合はなんだったんだよ。

ミキッチが無双してまして、下平は付いていけずに左サイドから何度も起点を作られました。

喜田は、守備面では相変わらずの高いボール奪取能力ですが、ポジティブトランジションからの展開力に大きな成長が見られました。冴えてました。
マリノスはカイケに替えて敬真です。カイケは交代直前に、喜田から受けて、一人でマーク剥がしてシュートまで持っていきました。ずるいですね、なんで交代直前になって本気を出すの。

そしてついに同点弾。祐三のクロスからまさかの俊輔がヘッド!マークに遅れた千葉が、ハンドボールのキーパーみたいな訳わからん守り方してボールは手にあたります。

俊輔のPKは助走の短いかっこいい蹴り方…からの鬼コース!1-1同点です。

祐三のクロス精度、今シーズンはちょと凄すぎますね。

マリノスが逆転ムードになったその時に事件は起こりました。喜田のボール奪取から、俊輔がドリブルで持ち込もうとするシーン。広島の途中から入った丸谷拓也に後ろから倒され、ファールだと判断した俊輔はボールをすぐに抱え込みます。

でもノーファールと思った審判は、逆に俊輔のハンドを取ります。

実際のところどうなんでしょう?明らかに俊輔は後ろから押されています。でも、リプレイで見てもそんなに強く押されているようには見えないですし、主審は至近距離からちゃんと見ています。正直私は、ファールだとしてもノーファールだとしても納得です。

どちらにせよ、主審の笛を待たずにボールをすぐ拾ってしまうのはまずかった。審判からの印象も当然悪い。

そのあと俊輔は猛抗議します。

キャプテンが起こしたこの一連の流れは、間違いなくマリノスが集中力を切らしやすい雰囲気をつくりました。マリノスの選手は俊輔の判断を信じていただろうから、みんなが「ん?」ってなってしまった。

浮き足立っていた。下平は簡単にミキッチに裏を取られ、ファビオは揚々と飛び出してきては軽々とかわされ、中に入ったウタカへのパスに、中澤は寄せきれません。そして、同点弾から一瞬で、もう一度リードを許した。

その後マリノスは猛攻を仕掛けますが、リードして再び落ち着きを取り戻した広島ブロックは、強固でした。

下平に替えて翔さんを投入。

遠藤を左SBにして、左サイドに学と並べます。ドリブラー同士で、DFをかわしたり、縦に奥行きを持たせたりさせることで局所的に数的優位にたち、攻撃の起点にしようとします。そこに翔さんや敬真が絡めば、ブロックをかいくぐれるかもしれません。

ファビオからのロングボールを敬真がうまくDFの間から抜け出てヘッド!ドフリーでした。かなりの決定機でした。

マリノスは最後まで広島の守備に苦しんで、結局流れの中からの得点無しで終えました。最後は俊輔がいい位置で明らかに倒されたのに、ファールをもらえずにそのまま試合終了。主審からの悪いイメージは拭えなかった。

この試合、振り返るとやっぱり先制点が痛過ぎます。一番先制されたくない相手に、GKのミスから失点。やっと追いついたはいいものの、俊輔の不用意な行動がチームを緩まして再び突き放されました。

本当に、自爆です。後半にかなり迫力ある攻撃を見れたのは収穫ですが、この負け方はなかなか気持ちの切り替えが難しいと思います。少なくとも、個人的には難しいです笑